赤いマーキング

お題「今日の出来事」

 

尿意を催してトイレに行ったときのこと。

 

トイレの中に、1匹の蛾を見つけました。

 

しかし、ビールを飲んで利尿効果をもたらした私の膀胱は我慢なんて知りません。

 

酔っぱらったフワフワした夢心地の私は思いました。

「蛾ならいいや」

と。

 

 

私の混乱した頭の回路は、半裸の姿で過ごすトイレの中に蛾の同席を認めたのです。

 

私は、いつもどおりパジャマを下ろし、便座に腰掛けました。

用を済ませ、トイレをあとにすると、

なんといういことでしょう。

 

お尻がかゆくなってきたではありませんか。

 

もしかして。。。。。。

 

 

私は思いました。

あれは蛾ではなく蚊だったのではないかと。

 

 

お尻にはポツンと淋しそうに、けれでも赤々と主張したおでき。

そこから発せられる、我慢のきかない痒み。

 

あれが蛾であったにせよ、蚊であったにせよ、虫に刺されたのはまごうことなき事実でした。

 

 

とりあえず、トイレからは、蛾が出てこれないように

私の部屋へ侵入してこないように、トイレに閉じ込める形で扉をしめました。

 

 

赤く腫れあがり、その周りを白い皮膚が囲みます。

私はその赤い点に手持ちのステロイド薬をつけたのでした。

 

 

 

しばらくして、トイレから出てきた姉と、歯磨き中の私が出くわしました。

 

姉は言いました。

「トイレにやぶ蚊がいるよ」

そう言って、姉は2階での排泄を諦め、1階へと階段を降りて行ったのです。

 

 

私のお尻の赤い点は、やぶ蚊のマーキングでした。

 

私は、痒むおしりをトントンと叩き思いました。

 

 

もう来ないでね。